熊本地方裁判所宮地支部 事件番号不詳 判決
主文
被告人を懲役一年六月に処する。
未決勾留日数中二〇日を右本刑に算入する。
訴訟費用は全部被告人の負担とする。
理由
(罪となるべき事実)
被告人は、(1)、昭和三八年四月二日長門簡易裁判所において、窃盗罪により懲役二年、三年間執行猶予に、(2)、同年九月二六日山口簡易裁判所において、窃盗罪により懲役八月に、(3)、昭和四一年七月二六日鳥取地方裁判所において、住居侵入・窃盗・詐欺罪により懲役一年に各処せられ、右(1)の刑については、昭和三八年一〇月二八日執行猶予を取り消され、いずれもその刑の執行を受け終つたものであるが、更に常習として昭和四三年三月二日午後七時一〇分頃、阿蘇郡小国町大字下城四、二一七番地旅館白水荘二階山翠の間において、洋服箪笥に下げてあつた手塚辰次の背広内ポケツトから同人所有の封筒入り現金四、〇〇〇円を抜き取り窃取したものである。
(証拠の標目)(省略)
(累犯となる前科)
被告人は、(1)、昭和三八年四月二日長門簡易裁判所で窃盗罪により懲役二年(三年間執行猶予、昭和三八年一〇月二八日右猶予取消)に、同年九月二六日山口簡易裁判所で窃盗罪により懲役八月に各処せられ、昭和三九年四月二六日右後者の刑の執行を受け終り、引続いて前者の刑の執行を受け、昭和四一年二月二五日右刑の執行を受け終り、(2)、昭和四一年七月二六日鳥取地方裁判所で住居侵入・窃盗・詐欺の罪により懲役一年に処せられ、昭和四二年五月二五日仮出獄を許され、その後右仮出獄を取消されることなく経過し刑の執行を受け終つたものであつて、右事実は被告人の当公判廷における供述、検察事務官作成の前科照会書によつてこれを認める。
(法令の適用)
被告人の判示所為は盗犯等の防止及処分に関する法律第三条・第二条に該当するところ、被告人には前記の前科があるので、刑法第五九条・第五六条第一項・第五七条・第一四条により三犯の加重をし、なお犯情を考慮し、同法第六六条・第七一条・第六八条第三号により酌量減軽をした刑期の範囲内で被告人を懲役一年六月に処することとし、未決勾留日数の算入につき同法第二一条、訴訟費用につき刑事訴訟法第一八一条第一項本文を適用して主文のとおり判決する。